NO 選挙,NO LIFE

2023年10月27日公開
INTRODUCTION
取材歴25年。平均睡眠時間2時間。フリーランスライター、畠山理仁 50歳。選挙に憑りつかれた、その情熱と苦悩に迫る。
選挙の面白さを伝えるフリーランスライター・畠山理仁(50)。国政から地方選、海外まで、選挙取材歴は25年を超え、候補者全員を取材することを記事を書く上での信条としている。それらを書籍にまとめた「黙殺~報じられない“無頼系独立候補”たちの戦い~」(集英社)は、第15回開高健ノンフィクション賞を受賞するなど、高い評価を受けてきた。そんな畠山の肩越しにカメラを据えると、一体どんな世界が映り込むのか。日本の民主主義の現在地と、選挙に憑りつかれたフリーランスライターの情熱と苦悩に迫る。『なぜ君は総理大臣になれないのか』(20)、『香川1区』(22)、『劇場版 センキョナンデス』(23)、『国葬の日』(23)のプロデューサー前田亜記が監督を務める。音楽は、畠山を「師匠」と慕うラッパーのダースレイダー(『劇場版 センキョナンデス』監督)が率いるバンドThe Bassons(ベーソンズ)が担当。渾身のオリジナル曲が生まれた。
トップガン政治。バレエ大好き党。炭を全国でつくる党。ユニークでパワフル、チャーミングで、真面目な候補者。
テレビ、新聞では決してやらない「候補者全員取材」。
すべての候補者が同額の供託金を支払い、対等な立場で立候補しているにも関わらず、黙殺されてしまう人たちがいる。世間では「泡沫候補」と呼ばれるが、畠山は敬意を込めて「無頼系独立候補」と呼ぶ。「すべての候補者の主張を可能な限り平等に有権者に伝える。それが、選挙報道の任務を負った者のスタート地点である。」
※本作は、前編後編(各10分)をYahoo!クリエイターズで配信。2023年5月28(日)の深夜にフジテレビ「NONFIX」で放送された48分版の長尺映画版となります。
STORY
トップガン政治。バレエ大好き党。炭を全国でつくる党。ユニークでパワフル、チャーミングで、真面目な候補者。
2022年7月の参院選・東京選挙区で34人の候補者全員への取材を試みる畠山に文字通りの“密着取材”を敢行。都内各所で行われる候補者の街宣を分刻みで巡っていくと、そこには超個性的な候補者の姿が。候補者が珍種なら、取材者である畠山もまた珍種。1人で選挙現場を走り回り、睡眠時間は平均2時間…。本業である原稿書きもままならず、経済的に回らないという本末転倒な生き方を続けてきた。畠山ももう50歳。お金にならない選挙取材人生によって、これまで家族にも散々迷惑をかけてきた。「この生き方もそろそろ潮時」と、参院選の最終日、引退を口にした。9月に行われた沖縄県知事選の取材を最後にすると語る畠山を追って、沖縄へ。そこで出会ったのは、他の地域では見られない、有権者の選挙への高い参加意識と、民主主義を諦めない県民の思いだった…。
COMMENT
選挙取材にハズレなし。選挙を観ると元気になる。
これが四半世紀近く「候補者全員取材」を信条としてきた私の感想です。
実際に多くの候補者に会うと
「ポスターだけではわからないこと」や
「有権者との交流が候補者を育てる」ことがわかります。
パワフルな候補者からは
「自分ももっと自由に生きていいんだ」と大きな勇気をもらえます。
候補者は民主主義社会の宝です。
選挙ほど面白くて愛おしい人間の営みはありません。
きっと、誰も観たことがない映画になっているのではないでしょうか。
ぜひ観てください。
畠山理仁
フリーランスライター
寝食を忘れ、収支もそっちのけ、
吸い寄せられるように選挙現場に通う畠山理仁さんは、
「選挙ほど面白いものはない!」と断言します。
本当にそうなのだとしたら、その面白さを見てみたい!と思い、
畠山さんの肩越しにカメラを据えることにしました。
さて、そこに映るのは、知られざる選挙の魅力か、
それともクレイジーなライターの生き様か。
ぜひ本作でご確認ください。
「世の中に決まったことなんてない」ことが分かります。
前田亜紀
監督
本作は選挙の魅力や醍醐味を描いた映画ですが、
もう一つのテーマは人間の「ピュアさ」だと思っています。
ピュアの塊のような畠山さんの肩越しに映る候補者には、
ピュアな人と、そうとは思えない人がいます。
そうしたことが露わになった理由は、
取材をしたのがこれまたピュアな前田亜紀監督だからです。
人はいつまで目の輝きを失わずにいられるのか。
そんなことを考えるきっかけになれば、うれしいです。
大島 新
プロデューサー
※順不同・敬称略

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